- Görlitz III leicht 3federn Drehgestellの概要
- 工場でのGörlitz III leicht 3federn Drehgestell
- Görlitz III leicht 3federn Drehgestellの基本構造
- GörlizIII leicht 3federn Drehgestellの見分け方
- GörlizIII leicht 3federn Drehgestellが実際に使われている例
- 現代まで生き残ったGörlizIII leicht 3federn Drehgestell装着車両
- H0模型でのGörlizIII leicht 3federn Drehgestell
Görlitz III leicht 3federn Drehgestellの概要
Rheingoldへの採用でGörlitz II台車はその高速性能と乗り心地に定評を得ました。その後、EilzugwagenやSchnellzugwagenは全鋼製になり豪華なRheingold客車やSpeisewagen,Schlafwagenなどに比べ軽量化しました。これら軽量の全鋼製客車向けに開発された次世代のGörlitz III leichtタイプは、左右の枕ばねを各1対ずつにできました。また画期的な改良として、枕梁の下部を枕ばねの下に揺れ枕で懸架するしくみは排除されました。つまり枕梁に直接枕ばねを固定したのです。これにより、枕梁は枕ばねの上に架け渡すだけのコンパクトなものになり、狭い車両の下に入って行わなければならない複雑な揺れ枕のメンテナンスが不要になりました。
ばね系を数えるとき、台車中央の枕ばねが1系統、軸ばねが重ね板ばねとコイルばねの2系統であるため、3federn と呼びます。
枕ばね吊りは、複雑な揺動振り子式から大量生産が容易なシャックル式に変更されました。
Goerlitz III leicht 3federnは1930年代前半に多く生産されDRGのEilzugwagen, Schnellzugwagenの標準台車となりました。


工場でのGörlitz III leicht 3federn Drehgestell






Görlitz III leicht 3federn Drehgestellの基本構造
- 軸距はGörlitz IIと比べ短くなりました。3000mmです。
- 枕ばね、軸ばねの両方に重ね板ばねを採用します。すべての板ばねは線路と平行の向きに取り付けられています。Görlitz IIIでも軸ばねの重ね板ばねの両翼にはコイルばねが採用されています。
- 枕梁下部から持ち上がる揺れ枕リンクは省略され、ほとんどの可動部分が外部からチェック可能になり保守性が向上しました。枕梁は直接枕ばねに載っています。
- 枕ばね吊りは加工に手間のかかりそうな形状の揺動振り子から、頑丈で量産できそうなシャックルに代わりました。
- 対象とする車体を軽量なものに限定することで、フレーム中央部は幅広にならず、シンプルでスリムな形状になりました。
GörlizIII leicht 3federn Drehgestellの見分け方
GörlitzIII の世代であることを見分けるには、枕ばねの両端を吊っているのが揺動振り子ではなくシャックルであること、枕梁は枕ばねの中央上だけにあることがポイントです。
そのうえで、leichtでは、枕ばねが片側あたり1セットになりました。台車枠の外側に枕ばねを吊るシャックルの軸を差し込む筒状のホルダーが溶接されて(外側から見ると飛び出して)います。
Görlitz IIや Görlitz III Schwerのように台車が長くかつ重量級の客車を載せないため座屈しにくくなっており、台車枠の中央部(枕ばねの上)がせり出していません。
3federn 方式では、4federn方式に比べ、枕ばねを吊るコイルスプリングとそれが乗ったクレードルがないため華奢な感じがし、台車中央下はすっきりしており反対側まで見通せます。
GörlizIII leicht 3federn Drehgestellが実際に使われている例






現代まで生き残ったGörlizIII leicht 3federn Drehgestell装着車両
H0模型でのGörlizIII leicht 3federn Drehgestell
FleischmannのGruppe30のB4yweのEilzugwagen


二連のドアのため、長いTrittstufeがついています。360mmRのカーブを曲がったとき、通常のDrehgestellだと長いTrittstufeに深く食い込んでしまうため、長いTrittstufeを取り付けることができません。これを防ぐため、心皿の軸位置を車端側に移動し、カーブ時にDrehgestellの車体中央側の車輪のほうが変位するようになっています。外側の造形は心皿が中央にある標準バージョンと同じですが、このために軸位置の異なる型を起こしたものと推察されます。Epoche II当時三等のEilzugwagenは二つのドアとそれに対応した長いTrittstufeが車両のキャラクターを決めるので、FleischmannはTrittstufeの作りについては妥協したくなかったのでしょう。


下からみたところです。本来の心皿の位置は埋めてあり、新たに右側に穴があけてあってそこに軸位置が設定されています。これによりカーブ時に車端側の変位が減ることになり、Trittstufeの削り込み量を削減し、Trittstufe自体をDrehgestellに取り付けるといったことを避けています(ただし、カーブ内側への車体中央のせり出しは大きくなるため、360mmRのカーブを使用する際の建築限界には注意が必要)。なおTrittstufeの出っ張りが下のGguppe35より少ないのはやや残念です。


心皿の位置が奥にシフトしているのがわかります。横からみたときの造形はほとんど、次に紹介するGruppe35用と同じです。シャックルの後ろに隠れている倍力ブレーキの形状が見えます。


車軸発電機とつながるベルトが再現されています。また斜めから見たときに特筆すべきは、軸ばねのコイルばねと倍力ブレーキの造形が完全に分離されていることです。心皿の位置がシフトしているため、きついカーブを通過するときに外側から見ると台車がせり出しますが、そんなときでも不自然にコイルばねが引き伸ばされているのに気づかれません。なお枕梁が標準の集電装置を取り付けるために切断されてしまってるのは斜めから見ると見えてしまいます。
FleischmannのGruppe35のB4üwe Schnellzugwagen


Fleischmannの5632の溶接二等Schnellzugwagenです。工場の写真で紹介した1936年のC4üの戦後の姿です。極めて大きな窓が印象的な車両です。車端のドアが一つであるため、Trittstufeが短く、Trittstufeに対するDrehgestellの干渉をあまり気にしなくて良いため、心皿の位置は実物どおりです。Trittstufeのステーの位置だけ、台車枠端と当たらないよう逃げてあります。


なんといっても十分に広がったTrittstufeの幅(撮影のために寝かせたときに、3mmのシクネスゲージに乗せています)と、細かいメッシュの入ったTrittstufeに目を奪われます。Drehgestell本体は、軽量化されて幅が狭くなったGoerlitz III leichtの細身な感じを表現しており、客車の幅に対して非常にスリムになっているのが印象的です。なおFleischmannのGoerlitz II で特徴のあった、重ね板ばねの各リーフの先端形状は直角になってしまいました。


シャックルの後ろに隠れている倍力ブレーキの形状が見えます。


車軸発電機とつながるベルトが再現されています。また斜めから見たときに特筆すべきは、軸ばねのコイルばねと倍力ブレーキの造形が完全に分離されていることです。なお標準の集電装置を取り付けるために枕梁が切断されてしまっていますが、客車に取り付けて線路上に置かれている状態でこの角度から見て視認するのは難しいでしょう。
Karl Gerhard Baur “Drehgestelle – Bogies” EK-Verlag(2009) ISBN: 978-3-88255-147-1


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